補助事業の成果

 傷んだ軟骨をインプラントに置換する人工関節置換術において,現在用いられている生体埋め込み型人工関節のほとんどは,長さ,厚さ等が規定され,安全性が確認された製品として臨床応用されている.しかしながら,患者の骨格や骨形状には個体差があり,既製の人工関節では対応できない場合があるため,個体適応性を有する患者個別人工関節が切望されている.患者個別人工関節では傷んだ軟骨部分のみを置換すればよいため,優れた固定性や機能再建により,手術成績の向上,低侵襲手術の実現,再置換手術の減少,早期リハビリテーションの実現,早期社会復帰が可能となることで,患者に自立した社会生活を提供することが期待される.このシステムを実現するために, (1) 患者個別人工関節CAD/CAMの構築,(2) 患者個別人工関節を創出する加工方法,(3)インテリジェント骨切除デバイスの創成を研究開発した.このシステムが普及すれば,個人に合った人工関節を適用することが可能となり,痛みがなく,健康で自立したうるおいある生活を患者に提供することが期待される.また,高精度な関節設計が可能となることで,人工関節の摩耗を低減し,再手術の心配ない安心した生活が送れるようになる.
図1. FE-MSモデルのワークフロー

図2. 提案する人工関節

図3. レーザ援用加工実験

図4. 製作した人工関節

事業内容についての問い合わせ先

所属機関名 東京大学(トウキョウダイガク)
住   所 〒113-8656文京区本郷7−3−1
申 請 者 教授 杉田直彦(スギタナオヒコ)
担当部署 大学院工学系研究科機械工学専攻
E-mail: sugi at mfg.t.u-tokyo.ac.jp